「ドリーム・ガールズ」
黒人女性コーラス・グループの成功と挫折を描いたブロードウェイ・ミュージカルの映画化である。たいへんドラマチックな話だが、モデルとなったのはダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスとモータウン・レコードで、大筋はこの通りというから驚く。
ダイアナ・ロスもザ・シュープリームスもモータウン・レコードも知らなかったが、そんなことには関係なく物語に引きこまれた。そして音楽がすばらしい。ビヨンセ演じるディーナ(モデルはダイアナ・ロス)の洗練されたパフォーマンスもいいが、抜群の実力をもちながら、音楽業界から去っていくエフィを演じたジェニファー・ハドソンの迫力の歌唱に圧倒された。これこそ第一級のエンターテイメントである。