2007年10月23日火曜日

「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」

 建築家フランク・ゲーリーのドキュメンタリーで、親友のシドニー・ポラック監督が自らビデオカメラをまわしているが、映画館で見るほどの出来ではなかった。
 フランク・ゲーリーが何者か知識なしに見たが、助手に指示して紙で模型を作らせ、それを修正させていく。修正も自分で手を出すことはめったになく、言葉で指示して助手にやらせている。大家だから自分で図面を引くことはないと思っていたが、なにからなにまで助手まかせだった。
 紹介されるゲーリーの建築はどれも変わった形をしているが、若い頃は当然、仕事の依頼がなく、運転手をやって糊口をしのいだり、突飛な自宅を設計してアピールしたりといろいろあったようだ。ゲーリーの建築を愛するというセレブたちがインタビューに答えているが、みな俗臭芬々である。建築という世界は俗っぽくなくてはやっていけないのだろう。