2007年9月10日月曜日

漢字を好む若者世代

 9月7日、文化庁は平成18年度の「国語に関する世論調査」の結果を発表した。文化庁のホームページにはまだ出ていないので、新聞報道しかソースがないが、今回は漢字使用について調べていて、興味深い結果が出ている。
 ある程度予想はできたが、若い世代に漢字多用支持が増えていることがはっきりした。漢字多用支持の比率は20代で50%を越えているのに対し、60代では32%にとどまっている。
 「愕然がくぜん」、「闇夜やみよ」、「剥製はくせい」、「破綻はたん」、「玩具がんぐ」、「刺繍ししゅう」という表外漢字熟語6語の望ましい表記について尋ねたところ、3年前の調査と比較して「振仮名つき」派が13~17%減、「交ぜ書き」派が0~7%増、「漢字のみ」派が6~15%増だったという。この程度の熟語だったら、振仮名は必要ないという人が増えたのである。「役不足」の正答率も前回比で13%増だという。
 一方、「憂鬱」を仮名で書くか漢字で書くかを尋ねたところ、パソコンの場合は漢字で書く人が71%もいたのに対し、手書きの場合はわずか14%にとどまった。この結果はどうということはない。読めて書ける字より読めるが書けない字の方が多いのは当たり前だが、パソコン時代になり、読めるが書けない字が著しく増えただけのことである。
 ニュースサイトを日常的に読んでいる人は全体では32%だったが、20代は56%、30代は61%におよんだ。おそらく、60代以上では10%を下回るのだろう。
 パソコンになじめず、左翼的な教育をひきずった団塊世代に対し、パソコンを使いこなし、左翼マスコミの情報操作に気がついた若者世代という対立がここにもあらわれているのではないかと思う。