2007年9月11日火曜日

「マリヤのお雪」

 新文芸座の溝口特集で見る。
 1935年の溝口作品だが、およそ溝口らしくない駄作だった。溝口に風刺劇やドンパチは似合わない。
 原作はモーパッサンの「脂肪の塊」を翻案して新派の芝居にした川口松太郎の「乗合馬車」だそうだが、そもそも翻案に無理がある。
 16mmの上映だったが、フィルムの状態がひどかった。音は甲高く、場面によって音量が変化する。