2007年5月19日土曜日

Vista用パソコンを組み立てる

 連休前に作りはじめたVista用のパソコンへの移動がやっと完了した。四年ぶりに自作したが、大型ファンが普通になっているとか(大きなファンをゆっくり回した方が静かなのだそうである)、勝手が違う。本当は連休中に終える予定だったが、パーツ輸入代理店のサポートが休んでいて身動きがとれなかった。
 わがVista機の構成は次のようなものだ。


CPUAthlon 64 X2 3800+
マザーM2A-MVP
メモリ1Gx2
VGAGV-RX155256D-RH
HDDWD Caviar 500G
DVDDPioneer DVR-A12J-W
電源Skytech SKP-520PC/V
CoolerCoolerMaster HyperTX AMD
ケースAntec Solo White

 問題はマザーの M2A-MVP とVGAの GV-RX155256D-RH がVista非対応だったことだ。Vista発売後の新製品だったので、うっかりしていた。

付記:「Vista Ready」というシールを貼った M2A-MVPが店頭に並んでいるが、Vista対応のユーティリティはまだASUSのサイトに出ていないので、多分、BIOSが 0401になっただけだろう。(Jun03 2007)

 マザーのユーティリティやドライバは附属のCD-ROMのインストーラーが動かないので、ネットからダウンロードしていれこんだ。BIOSは2007/01/26の 0401版があったので、ユーティリティから更新し、成功というメッセージが出たが、起動時に BIOS Checksum Error という警告が出るようになった。
 ASUSのマザーにはファンの回転数を調整するQ-Fanという機能を売物にしていて、静音化の決め手と宣伝しているが、Q-Fanを有効にするとファンが回転しているのに、ファンが停止したので危険という警告が出てしまう。
 VGAはドライバとユーティリティがインストールできたものの、ドライバがはいっていないのでユーティリティを強制終了するというメッセージが出たりおかしな動作をし、ついには画面が真っ暗になった。
 仕方なくセーフモードで立ちあげ、復元機能で GV-RX155256D-RH のドライバとユーティリティをインストールする前の状態にもどした。Q-Fanも解除した。
 連休明けにサポートからメールの返事がきたが、どちらもVista非対応なので、ドライバもユーティリティも使わないでくれというもの。BIOSはVista非対応のユーティリティを使ったことから考えて更新に失敗した可能性が高いので、DOSのユーティリティを使って更新し直すようにとのことだった。
 今度こそFDDなしの機械にする予定だったのだが、結局、FDDをとりつける破目になってしまった。
 Q-Fanはファンの回転数が低いと動いていないと誤認するので、ファンをとりかえるか、Q-Fanを使わないでくれという。
 美味しい宣伝文句が書いてあったユーティリティやQ-Fanを全部あきらめたところ、やっと安定した。鍋焼きうどんを注文したのに、かけうどんにされてしまったようで釈然としない。M2Vあたりに交換することも考えたが、Vistaのアクティベーションをした後だったのであきらめた。
 XPの場合、最初の一ヶ月はアクティベーションなしでも普通に使うことができたが、Vistaではアクティベーションをしないと、起動するたびに20桁のキーの入力を求められる。20桁も打ちこむのは大変なので、アクティベーションしてしまった。今回は附属機能をあきらめれば動いたからいいが、初期不良だったら面倒くさいことになる。
 マザーとVGAはVista非対応を除いても選択を誤った。
 M2A-MVPは M2Nや M2Vから較べるとマイナーだが、消費電力が一番すくなかったのと、ATIのビデオカードと相性がいいだろうという理由で選んだ。CrossFire対応なのでビデオカードをとりつけるスロットが二つあるが、一枚だけの場合は下のスロットに取りつけなければならないのである。下のスロットにビデオカードをとりつけると、底面との距離が5cmもないので、空気の淀みができてしまう。
 VGAの GV-RX155256D-RH はATIのファンレスという理由で選んだ。いかつい放熱器が表側一面を覆って、一見、頼もしげだが、マザーに取りつけると放熱器が下を向いてしまい、空気の淀みを上からおさえこむ形になる。熱源が上にあるのだから、空気の淀みに対流は起らない。
 30分ほど動かしてみたが、はたして放熱器はかなり熱くなった。今の季節でこれでは夏場は使えない。3.5インチベイの前面に9cmファンを二個取りつけ、最下段に取りつけていたHDDを最上段に移して、ファンの風が空気の淀みを直撃するようにした。
 ケースのSolo Whiteは仕上げがみごとな上に、静音を売りにするだけあって静かだったが、前面ファンを取りつけると音が耳につくようになった。GV-RX155256D-RH を放熱器が上にくる製品にかえれば、前面ファンは一個に減らせるかもしれない。そういう製品はすでにあるが、Vista非対応で懲りているので、安定する秋まで待とうと思う。
 静音性をあげるために、ネットで評判のいいオトナシートを貼りこんでみた。オトナシートはブチルゴム系のシートだが、指にはほとんど着かず、臭いもそれほどではない。もともと自動車用に開発されただけに、秋葉原で売っている防音シートの半額である。
 Soloの側板と天板の裏側には塩ビ系のシートが貼ってあるが、すきまに片端からオトナシートをはりこんでみた。2枚近く貼ったが、Soloでは効果はよくわからなかった。しかし、余ったシート3枚分を XP機に貼りこんだところ、音がはっきり小さくなった。オトナシートは効果がある。
 電源のSkytech SKP-520PC/Vはケーブルが着脱式なのと、40度になるまでファンが回転しないセミファンレスに注目して選んだ。今のところファンが回転することは一度もなく、確かに静かだが、ファンレス機能はいい面ばかりではなかった。今の季節ファンはまったく回転せず、電源の開口部が吸気口になってしまうのだ。電源内が埃だらけになりかねないので、100円ショップで売っているレンジ用フィルターを切って貼りつけた。気休めかもしれないが、どうせ100円である。
 いろいろあったが、今のところ安定して動いている。静音性は前面ファンのために今一つだが、これまで使ってきた XP機から較べれば格段に静かだ。XP機を作った頃は静音がブームになっていて、いろいろな説が飛びかっていた。安定して動いてくれていたので、自作の世界がどうなっているのか知らなかったが、淘汰の時期をへて本当に効果のある方式が残ったということだろう。Vistaの感想はまた後日。